早野研工の覗き穴
養老工場の見学と麻雀牌製作の裏側
こんにちは、インターン生の岩狭です。
僕の3月までの課題として、金属製の麻雀牌を販売する、という取り組みがあります。
もちろん、売れたなら続けていきますが、3月中に売れなければなぜ売れなかったのかを分析する必要があります。
販売するからには麻雀牌がどう作られたのか、どこに力を入れているのかを知ってなければいけません。
そこで今日は、麻雀牌を製作した工場である養老工場を見学し、製作した専務さんから麻雀牌の製作方法について伺いました。
まず、CADとよばれるデータで、金属を切る、または削る時の設計図を作成します。
上の写真はその様子です。機会が、どのように動くのかを再現している画面になります。
掘る深さがそれぞれ指定してあって、その通りに削っていくわけですね。
CADのデータに沿って、まず1枚の板の表面をマシニングセンタと呼ばれるドリルのようなもので削り、牌の絵を彫っていきます。
工具の先端をルーペで見た写真です。
実は消耗品で、作業中に折れちゃうみたいです。
18個の牌を削るのにこれを4本程度交換するそうです。
その後、板をワイヤー装置で牌の形にカットします。
糸鋸みたいに、そもそもワイヤーが上下で固定されているものなのかと思ったら、上からワイヤーが垂れてきて驚きました。
だいたいこのマシニングセンタとワイヤーカットで10時間ぐらいだそうです。
機械によって精密に、手間暇かけて作られた麻雀牌の1作目がこんな感じです。
彫りが浅く、きれいに絵が見えないのと、大きさや厚みが実際の牌と異なっていたため作り直しに……。
彫りを深くしたとたんに加工難度が上がり、工具がポキポキ折れたそうです。
こうして試行錯誤したものが、金属製の麻雀牌になります。
金属を加工した証として削った後を表面に出したいという、専務のお話から、技術者としての熱意や誇りが伝わってきました。
今出ているものは文字以外のところがつやつやしているのですが表面がざらざらしているものもマット感が出て面白いと思います。
このざらざらをただの削った痕とするのか付加価値にするのかは、商品やそれを受け取る相手が企業さんか一般のお客さんなのかによって変わってきそうですね。
この技術を伝えるために、この麻雀牌を営業に持って行ってみようと思います。
一足先に、ハンドメイドアプリ「minne」さんにて、出品させていただきました。
よければこちらのサイトにも足を運んでみてください。
https://minne.com/items/3760172